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都会の喧騒から離れた高級住宅街に、一際広い庭と木々に囲まれた、お城のような屋敷が見えてきた。
ここの家主が町の支配者なのかと錯覚させるほどの大きな屋敷。
一体、ここに何人が暮らせるだろう。
大きな門構えのドアの前に、メイド服姿の使用人が待っていた。
「お帰りなさいませ、由樹菜さま」
20代前半くらいの長い黒髪が綺麗なメイド服の女性が深く頭を下げる。
こんな世界、本当にあるんだな。
「早く行こう」
屋敷の住人に会うのを楽しみにする、あやめが玄関へ向かう。
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