晴れのち地震

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 翌日、仕事中に地震は来た。  避難する者など1人もいなかった。  外国籍の社員が少し動揺していただけで、エス氏を含めた他の社員は何事もなかったかのように仕事を続けていた。  震度2に比べれば、家の前を大型トラックが走り抜ける方がよっぽど気に触ることだった。 「今朝更新されている3ヶ月予報を見ましたか?」デスクの向かい側の席に座っている同僚がエス氏に話しかけてきた。 「いいや、まだです」エス氏は顔を上げた。 「来月、震度7が来るかもしれないですよ」 「え? 本当ですか?」  エス氏は慌てて地震予報サイトを開いた。  そこには赤い文字で震度7が書かれていた。  震度は3までが青い文字で、4からは黄色になり、6以上は赤で書かれることになっている。 「どうします? もしも本当に来たらシャレにならないですよ、これ」同僚は今にも泣き出しそうな顔になっていた。 「確率80パーセントって結構微妙な数字ですね」
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