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それから紘くんが戻ってきたのは5分くらいたってきてからで、その手には僕と紘くんの分のジュースがあった。
「遠慮せずに飲みやがれ」
「ありがとねぇ、おかあさん」
僕がそう言うと紘くんはいつお前の母親になった。なんて言ってふざけて笑いあう、そんな何気ないことだけど僕にはとても楽しいことだった。
そしてもちろん、本来の目的である勉強も忘れずに。
僕は理数系、紘くんは文系なのでお互いにわからないところを聞き会えたから普段のテストでは2人ともそれなりに順位は良い方...のはず...
それから、かれこれ2時間くらいまともに勉強してお互いに集中力が切れ始めていた頃、紘くんはいきなりなにやら楽しそうな顔をし始め出した。
これは、絶対に何か企んでいるような顔だ。僕が不審感を抱いていると、それは見事に的中してしまった。
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