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「何でもないし」 つっけんどんにそう答えて殴られるのは自業自得とは分かってる。 そんな父を見ると母は自然と妹を抱きしめた。 詩織にはそんなことしないって分かっているはずなのに。 私は父に殴られるたびに黒い色をした塊が生まれるのを感じていた。抑えられない痛みや悲しみ。 妹が天使だとしたらきっと私は悪魔なのだろう。
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