エクストリームNO・GU・SO

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「失礼、 なにも私は神秘体験について語ろうと日本にやってきたわけではありません。 ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、 私の妻、 民子は奥秩父の出身です。 私はアメリカ空軍兵士として横田ベースに勤めていました。 民さんは、 ウープス、 失礼、 私は妻を民さんと呼んでいます。 民さんとは、 民さんとの出会いは忘れることは出来ません、 あの素晴らしい素晴らしい高尾山で私たちは出会いました。 晴れたゴールデン・ウィーク。 登山道から少し外れた草むらにしゃがみこんだ民さんは野に咲く花のようで、 私はひと目で雷に打たれてしまった」  胸を抑える大げさな仕草に場内が湧く。 芝居がかった物言いながら嫌味は無い。 誰も彼もが話に引き込まれている。
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