0人が本棚に入れています
本棚に追加
『……はぁ…。』
外は暗闇に包まれて
開け放った窓からは
心地よい風が入り込む。
この時代に来て初めて
私はみんなと夕食を共にしなかった。
さっき平助くんが呼びに来てくれたけど
疲れて食欲がないからと言って
断ってしまった。
『……はぁ…。』
本当はこわかった。
沖田さんと顔を合わせるのも
みんなの優しさに触れるのも。
暗闇に光る欠けた月を見上げて
ため息ばかりこぼしていた。
.
最初のコメントを投稿しよう!