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『…あ、あの……』
私はその場に立ち尽くしたまま
沖田さんの顔色を伺う。
『…………。』
でも沖田さんは無言で
空を見上げていた。
いつもと雰囲気が違う。
それは部屋に入る前に
声を掛けた時から気付いていた。
『…そんなところでボーッとしてないで座ったら?』
目を合わせることなく言い放った。
『……はい。』
私はその場に腰を下ろす。
『…………。』
『…………。』
どこか不穏な空気が流れる。
怒っているのか、
ただ単に機嫌が良くないのか、
はたまた私と話す気分じゃないのか、
何かは分からなかったけど
でも確実に
いつもと様子が違っていた。
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