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第9章 #2
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『…君は、太陽かな。』
『…え?』
沖田さんの言葉に反応する。
『いつも明るく全てを照らす、太陽じゃないかな。』
フッと笑っていた。
『…そんな…私は…』
俯いて答えた。
『別世界でしょ。同じ空にいるのに太陽と月星は同じ時には居ない。』
『…っ。』
沖田さんの言葉に私は言葉を失う。
『それでいいんだよ。君は。』
沖田さんは私に視線を移した。
『…別世界にいる太陽でいい。』
『…沖田、さん?』
いつもになく、優しく儚い表情。
それはなんだか
すごく切なくて痛いのに
どこか愛おしい感覚に襲われる。
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