第9章 #2

4/15
前へ
/35ページ
次へ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 『さっきの話し。誰にも言わないでよ。』 ふいに沖田さんの声色が 真剣味を帯びる。 『……………。』 私は何も答えられずに俯いた。 もし本当に労咳なら 安静にして療養してほしい… でも治療薬もないのに 沖田さんをここから離すのは 沖田さんにとって大切なものを 奪うことになる… 『…あれ。返事は?』 沖田さんは私の顔をのぞき込む。 『………っ。』 眉間にシワを寄せた私を見て 『約束出来ないのなら口封じするしかないかな。』 ーーーーーカチャ… 『…っ。』 そう言って沖田さんは 腰の刀に手を掛けた。 .
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加