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『さっきの話し。誰にも言わないでよ。』
ふいに沖田さんの声色が
真剣味を帯びる。
『……………。』
私は何も答えられずに俯いた。
もし本当に労咳なら
安静にして療養してほしい…
でも治療薬もないのに
沖田さんをここから離すのは
沖田さんにとって大切なものを
奪うことになる…
『…あれ。返事は?』
沖田さんは私の顔をのぞき込む。
『………っ。』
眉間にシワを寄せた私を見て
『約束出来ないのなら口封じするしかないかな。』
ーーーーーカチャ…
『…っ。』
そう言って沖田さんは
腰の刀に手を掛けた。
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