泡沫ノ桜 第32話

第24章 #2

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『この鬼の力を使えばこの国から戦が消えゆくと思いもはんか。』

『…な、に言ってんだ。西郷！』

ーーーーーギリッ。

高杉さんが怒りを露わにする。

『この国をおさめる者が皆の命を管理する。命を管理された者たちは謀反など起こすわけがありもはん。』

『…そんなわけねえ。俺たちはいつだって命懸けて…っ』

『 ” 命を懸けて ” 。それは本心でおわすか？』

感情的な高杉さんの言葉を遮って

西郷さんは淡々と言葉を紡いでいく。

『負け戦と本当に分かり切った戦を誰が好んでやりもうすか。』

『……っ。』

『僅かでも勝機を見出し、戦に挑む。至極当然の事でおわす。』

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