GW前日

2/5
前へ
/104ページ
次へ
あれから数日後。 特にこれといった出来事もなく、日々は過ぎていった。 「なぁ、勇希…」 「ん?」 午前中の講義が終わり、筆記用具を鞄の中にしまっていた俺に、賢人が声をかけてきた。 「お昼さ、外で食べね?」 「外?お弁当を外で食うってこと?」 実は今日、俺と賢人はお弁当を作ってきた。 そしてお互いのお弁当を交換した。 つまり、俺の作ったお弁当を賢人が食べ、賢人の作ったお弁当を俺が食べるという訳だ。 「そっ。今日はめちゃくちゃ天気良いしっ」 確かに、今日は雲一つない快晴だし、ポカポカと暖かいし…。 俺は首を縦にふって賢人の提案を承諾した。 ◆◇◆◇◆◇◆◇ 広場の空いていたベンチに俺と賢人が腰掛け、貰ったお弁当の蓋を開ける。 ふおぉ~、美味そぉ~! 俺が貰ったお弁当の具の中に、小さめのハンバーグがのっていた。
/104ページ

最初のコメントを投稿しよう!

242人が本棚に入れています
本棚に追加