気持ちを込めたチョコレート

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「はぁ、はぁ、はぁ」 翔の前で泣いちゃった。絶対変に思われた。 どうしよう。明日からどんな顔で会えば・・。 俯いたときたまたま目に入ったカバンから 綺麗にラッピングされた箱が見えた。 「・・こんなの作ったから罰が当たったんだ」 迷惑になることも考えないで作ったから・・。 「・・こんなのいらない。」 自分で食べることもできないから捨てるしかない。 そう思って箱を捨てようとした腕を誰かに掴まれた。 「っ!?」 「・・はぁ、はぁ、やっと追いついた。」 「・・翔?・・何で?」 「・・急に泣いたから心配になって追いかけてきた」 「・・っ・・別に、何でもない」 「嘘つけ。そんな顔に見えないぞ、それに・・」 その手に持ってるのは何?と私をしっかりと見て言った。 その目が少し怒ってるようにも見えた。 「・・これは・」 「それ誰かに渡すんじゃないの?綺麗に包装されてるし」 あー、なんでそういうとこだけ鋭いかな。 私の気持ちには全く気付いてくれないのに・・。
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