気持ちを込めたチョコレート

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気持ちを込めたチョコレート

今日はバレンタイン。 クラスの女子は「美味しくできた」とか「誰に渡す?」 などと明日のことで話に花を咲かせていた。 朝から騒がしかったけど放課後になって より騒がしさが増した教室。 私、竹内詩織はそれを遠巻きに見ていた。 今まではこういうイベントごとには 参加することはなかった。 渡す相手も特にいなかったからだ。 でも今回は少し違った。 元々人付き合いが苦手な私に 高校に入ってから初めて声を かけてくれたのが三神翔だった。 最初は鬱陶しいと思ってたけど話をしてるうちに 翔の隣にいるのが当たり前で 心地いいものになってた。 翔と話してるうちに少ないながらも友達が増えた。 それがいつの間にか好きって気持ちになってた。 翔は気づいてないと思うけどね。 だからバレンタインに乗っかって告白しようと思った。 友達に翔の好みを予め聞いて 少し甘さ控えめのトリュフを作ってきた。 それなのに・・・。
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