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驚いた碧は腕の力を弱めて和真の顔を見下ろした。
目が合った。
熱に潤んだきれいな瞳が、腕の中から碧を見ている。
「和真さん…」
ずっと焦がれ続けた人の名前を改めて唇に乗せる。
そうだ。欲しくて欲しくてたまらなかった愛しい人は腕の中にいる。
碧の中心をその体の奥で包みこんで。
愛しさが溢れて堪らなくなって抱き寄せると、和真が甘い声を漏らした。
「ごめんね、和真さん。もうちょっとだけ、付き合って」
まだ達していない体の熱が、貫いたままの和真の中でぐんと質量を増した。
腰をぐっと突き動かすと、和真の唇が掠れた声を落とす。
誘われるように唇を重ねると、和真が舌先で答えてくれた。
指先を絡めると同じように握り返してくれる和真の手が嬉しくて、碧はその手で、唇で、体の中心で。
和真に触れた。少しも余すところがないように。
「ひ、あぁっ!」
激しく腰を使って和真を責め立てると碧は滾る想いをぶつけるように和真の中にすべてを注ぎ込んだ。
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