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「好きでもないのに告白してフラれてこいと?」
「あ?誤魔化すなよ。誰がどう見たって好きなの丸わかりだろ。レーザービームが出てんだよ、お前の目から貫くくらいの激しいの。ラブビームってやつか?」
「……え?」
「は?」
トクトクと規則正しく打っていた鼓動が段々と早く激しくなり、カアッと顔に火がついた。
まさか、三木に指摘されて気が付くなんて。
「……私、岩さんのこと好きになってたのか」
「自分が誰に好かれてるか気付かなくても、自分が誰に好意を抱いてるかは気付くだろ、普通」
それが普通じゃないのよ、私は。
人生で一度も異性と付き合ったことがなく、それどころか苦手意識まで抱いてしまっているのだから。
今こうして三木と向かい合って会話していることさえ奇跡、いや地獄だと思っているくらいだ。
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