意外な君の

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「ありがとうございました~」 いつもと変わらないスーパーのレジ。 スーパーは、毎日色んなお客さんと関わる。 たまにすごくかっこいい人も来たり。 何に対しても文句しか言わない人もいたり。 「お姉さん! 今日も来たよ!」 そういって、笑顔を向けてくれる子もいたり 「ありがとうね~、 いつも来てくれて。 お母さんは?」 「今日わね一人。 善(ぜん)だけ」 善くん。 もはや常連といってもいいだろう、 ほんと毎日来てくれる 善くんは、お菓子を持って 再びレジに並ぶ。 「はい、132円です」 「今日はちょっとしか持ってきてなかったから ちょうどよかった~」 お会計を済ませて じゃあねバイバイ と手を振ると、なんだか寂しそうな顔で見つめている。 「どうしたの?」 「お姉さんが好き。 付き合ってよ」 何を言っているんだこの子は。 それが最初に思ったこと。
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