桜の樹の側、君に出会う。

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そんなことを思って苦笑しながらも、足は目的地に向かっていていつの間にか公園についていた。 病院の近くの公園はとても広く、池まである。 その池の周りにぐるりと一周桜の木が植えられていて、とても綺麗なのだ。 ちょうど、桜は満開で僕は思わず上を見上げて感嘆の声を上げていた。 「わぁっ、今がちょうど満開だったんだ。桜は久しぶりに見にきたけど、やっぱり綺麗。見に来てよかったなぁ」 僕は小さく呟いて、桜を見上げながらゆっくりと歩いた。 風に乗ってひらひらと舞う桜を見ながら、緩む頬をそのままにして歩き続けていると突然、誰かの声がした。 「上ばっか見ながら歩いてると転けるぞ?」
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