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セックスは、創造力を誘発する行為以外の何ものでもなかったはずだ。
誰としても、というより、毎回同じ相手では、それはすぐさま色褪せる。
頭では分かっているはずなのに、梶矢を組み敷く自分を想像すると、創作への昂ぶりよりも、違った昂ぶりを感じている自分がいた。
梶矢が清掃員と分かり、自分に抱かれることを期待してやってきたと分かり、落ち着いたはずの衝動が、再び沸き起こる。
それはきっと、やはり他の女性と違ったからだ。
一度、向こうからやってきた。だからすぐさま、二度目があると思った。
しかし違った。
彼女は一向に、三度目を求めてやって来ない。
梶矢を抱いてから、既に3週間が経過していた。
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