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民の住む家は茂る枝の下。
ここはいにしえの昔から続く隠れ里。
おれはふるさとの空気を肺一杯に吸い込んだ。
「あっ!玄(げん)兄ちゃんだ!」
「玄兄ちゃんお帰り!!」
「玄にいちゃーん!!」
「おう!ただいま。ほら、お土産だ。」
遊んでいた子供たちが駆け寄ってくる。
おれは彼らの頭を撫でてコンビニの袋を渡した。
ドングリを口に入れカリカリとかじる子供たちを引き連れて長老の家に向かう。
子供の一人がおれを追い越して長老の家に走る。
「じーさま!じーさま!!玄兄ちゃんが帰ってきたよぉー!」
家の奥から白髭を蓄えた長老が姿を現した。
「おお、玄!ご苦労だったな!!」
「ただいま戻りました。無事全員分渡して参りました。」
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