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色々あって教室に着いた俺は鞄から枕を取りだし席に座った
まず何をするかというと…寝るのである
まくらをいつもの位置にセッティングする
そしてスムーズにまくらに…!!
うずくまろうとした瞬間枕が視界から消えた
「がふっ!!」
急スピードで降り下ろされた俺の顔面に尋常じゃない威力の痛みがあったのは言うまでもない…
「…おい、どういうつもりだ柚…??」
「どうもこうも授業始まるから寝ちゃだめでしょ??」
こいつは幼馴染みの薬師寺柚
まぁ一言でいうなら可愛い子だ
そう説明するのがめんどくさいから可愛い子でいい
よくいる、黒髪ロングのクラスで一番可愛いやつだ
まぁ柚のことは置いといて…
「おやすみなさい…」
まくらを取り返し顔を埋める
眠たい時のまくらの安心感と言ったら一言では説明できない
説明できないから説明しない
そんなことを考えていると柚が一言
「もう、私のお母さんに言うよ??」
バッ!と効果音が出そうな早さで俺は姿勢を正し目を覚ます
「それだけは勘弁」
そう俺は柚の母さんが恐い
なにかあるごとにいつも…
「柚の将来の婿さんがなんてだらしない!そんなんじゃ柚は嫁にやらないわよ!!」
とお叱りを受ける
誰も欲しいなんて言ったことない
「…将来私の夫になるならしっかりしなさいよね…」
「んっ?なんて??」
「…!!なんでもないわよ!!」
なんだあいつ??
カルシウム不足か??
まぁいつもあんな感じか…
「ハッハッハ!また夫婦喧嘩か??」
「…安藤お前の目は腐ってるのか?どう見たらそうなる」
「俺だけじゃなくて皆そう思ってるよ!」
笑いながら俺の肩をバシバシと叩くその力はかなり強いと思ったが気のせいだと思いたい
目が笑ってないんだよな…
「まぁ皆の妬みを込めて叩いた俺は置いといて」
「おい、やっぱりか、痛かったぞ」
肩を擦って睨むと安藤はニヤリと笑う
「柚ちゃんには興味ないのに、ゲームには興味しかないのなお前」
「話をそらすなよ、いいけど…まぁあれだ非現実的で面白いからな」
俺は両肘をついて語り始める
「現代のゲームはクオリティも高い上にストーリーも面白い、現実では考えられないような物語はゲーマーの心をくすぐるんだよ、さらにだな…」
「わかった、お前のゲームに対する熱意は伝わったからもういい…」
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