1人が本棚に入れています
本棚に追加
――ボトン。目の前に何かが勢いよく落ちてきた。
「――ひぃっ」
『あーあ、おれちゃった』
『もー、お行儀悪いことするからでしょ』
上空から聞こえる、魔女たちの無邪気な会話。それを聞きながら、オレは自分の未来を悲観した。
オレは人喰いの魔女たちに喰われる。
チョコレートにされ、彼女のように無惨な姿になる。足下の白いクリームに沈む、表情を失った彼女の首のように……。
あぁ、魔女たちが笑っている。
オレの立つ世界を見下ろしながら。
最初のコメントを投稿しよう!