3人が本棚に入れています
本棚に追加
桜色チョーカー
「レナ。今月末、桜を見に公園に行かないか?」
「えっ、本当?嬉しいな。どんなオシャレをしようかな」
「そうだな・・・。桜を見に行くから、桜色の服は?」
「そんな服ないよ・・・。それに、服を買うとなると、他にも揃えないといけないものが多いし・・・。そうだ、渋谷のお店に欲しい物があるんだけど、これから一緒に見に行かない?」
「渋谷に?何だよ、欲しい物って」
「内緒。ねっ、一緒に見に行こう」
そういって二人で出かけたのは3月上旬。
渋谷に着くなり、駅を飛び出して走り出したレナを僕は追いかける。
30代半ばに指しかかろうとしている僕が、なんの奇跡で19歳のレナと付き合えたのか。
それは、正しく僕の金がレナの目的だろう。それは間違いない。
でも、僕にとってレナは天使で、付き合い始めて半年、いろんな意味でいい思いをさせてもらってきた。
あのスレンダーな体から発する幼さも僅かに残る少女の色気、欲情は僕を毎日満足させてくれた。
彼女を抱いた時に香る、甘い香りに僕はいつも激しい鼓動を感じ、人生最高の日々を達成していると実感させてくれた。
しかし、彼女の金銭目的の話は日に日にエスカレートしてきた。
最初のコメントを投稿しよう!