第五章 一期一会

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あれから一年。 僕は、桜並木の道を走っていた。 今日から新学期。なのに、寝坊するなんて最悪だ! なんだかデジャヴを感じながら、駆け抜けていく。 その時、一陣の風がさっと吹いた。 瞬間桜の花びらが、僕を囲うように舞い、彼女があどけない顔で笑ったような気がした。 僕は急ぐのを止め、一年前の彼女のように、桜を見上げてみた。 「ほんとだ。すごい綺麗だ…」 僕は今、あの時の彼女と同じ風景を見ている。 《一期一会》 一生に一度の出会い 君と出会えた事は僕にとっての奇跡 『完』
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