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病院の受付で、彼女のいる場所を聞き、部屋の前までやってきた。
305号室 宮園咲良 と書かれた扉を、緊張のせいか少し控えめにノックする。
すると中から、女性の声が聞こえた。
「はい、 どちら様?」
「あ、あの、咲良さんのクラスメートの篠崎といいます」
すると、部屋の扉が開き、おそらく彼女の母親らしき人が出迎えてくれた。
彼女は母親似なのだろう、顔全体のつくりが、非常に似ていて、とても綺麗な女性だった。
僕はどうぞと言われ、部屋の中に足を踏み入れた。 病院独特の薬品のにおいが、鼻につんときた。
「咲良の学校のお友達かしら?」
「は、はい」
「そう……きてくれてありがとう。 今、この子寝ているけど、どうぞ」
と、ベッドの近くの椅子に案内され、僕は腰をかけた。
母親は気を利かせてくれたのか、部屋から出て行った。
僕は、二度目の彼女の寝顔を、じっと見つめた。 顔色は以前にまして青白く、生気がないようにみえた。
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