5人が本棚に入れています
本棚に追加
僕は、彼女がこのまま目を覚まさないんじゃないかと、不安になった。
がしばらくして、彼女は目を覚ました。
「ん……」
彼女の目がぼんやりと僕を見た。
「あれ……陽汰、なんでここに?」
僕はほっと安堵しながら答えた。
「倒れた日から、学校来なかったから、先生に聞いて……」
「……そっか。 ごめんね、心配かけて」
彼女は身体をベッドヘッドに預けながら、そうつぶやいた。
それから、僕らは言葉を発することなく、室内がしーんと静まり返った。
しばらくして、突然彼女が、僕にこう告げた。
「私ね、 もうすぐ死んじゃうんだ」
最初のコメントを投稿しよう!