第五章 一期一会

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全てを聞き終えた、高志達は愕然としていた。 その様子を僕は、自分もこんな顔だったのだろうかと、ふと思った。 中でも、咲良と仲のいい優子は、ショックで言葉が出ないようだった。 咲良は、呆然とする彼らに、隠しててごめんと謝った。 「……バカ!」 突然優子が、咲良に詰め寄った。 「どうして何も言ってくれなかったの!私達、友達じゃないの……?」 「……友達だからだよ」 咲良が小さな声でそう呟いた。 「友達だから、言えなかった。だって、言ったら2人共辛い思いする」 「咲良……」 彼女はきっと、自分だけではなく、優子にも辛い思いさせないように隠していたのだろう。
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