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その日から、僕だけでなく、クラスメート達も彼女の元へ訪れた。皆、普通に接してくれていて、彼女も終始楽しそうにしていた。
だけど、彼女の身体は限界がきていて、次第に話すことも難しくなっていった。
それでも彼女は幸せそうに笑い、みんなの話を聞いていた。
そして、今日も皆で彼女の病室を訪れ、帰ろうとした時だった。
彼女が、力の入らない手で、僕の手を軽く握り引き止めた。
「……あーっと、陽汰。俺達先行ってんな」
高志が気を利かせて言い、クラスメート達は病室から出て行った。
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