第五章 一期一会

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「僕も、初めて会ったあの時から、ずっと咲良が好きだった」 お互いの気持ちを確認し、涙を流しながら手を繋ぎあった。 「一期一会だね…」 僕は彼女に笑いかけながら言った。 「どういう意味…?」 「一生に一度の出会いっていう意味。僕にとって、咲良は二度と会うことのない、一生に一度の人だよ」 「私はきっと、陽汰に出逢うために、高校に来たんだね……」 そう言うと咲良は涙を流しながら、穏やかな顔で眠りについた。 一生覚めることのない眠りに…。
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