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今日の体育の授業は、バスケだった。
僕はどちらかというと、スポーツ全般得意ではない。 そんな僕に、容赦なくボールが飛んできた。
恥ずかしいことに僕は、飛んできたボールを顔面で受け取り、保健室へと向かうことになった。
われながらどんくさいと思いながら、保健室の扉をノックした。
ところが、中からは何の反応もない。
僕は、失礼しますと、声をかけ保健室の中に入った。
中に入ると、案の定、保健の先生はいなかった。 辺りを見渡し、近くにあったティッシュを鼻の中につめた。 とりあえずこんなんで良いだろうと、出ようとしたとき、ふと頭の中に彼女のことが浮かんだ。そういえば、彼女は保健室で休んでいるはず。 誰もいないのをいいことに、僕はベッドの方へと足を向けた。
室内にベッドは二つ、ひとつだけカーテンが閉まっていた。 僕はそっと近づき、隙間から中を覗いた。
彼女の青白い顔は、一瞬死んでいるように見える寝顔だった。
僕は、少し怖くなり、眠る彼女にそっと近づいた。
寝息を立てている事に安堵し、彼女の顔を見つめた。顔色は良くないが、あどけない顔で眠る彼女に、僕の心臓がトクンと音をたてた。
そして、心の中ではダメだと思いながらも、彼女の顔に自分の顔を近づけた。
あと少しで唇がくっつく瞬間、彼女の目がゆっくりと開いていった。
僕は、驚き仰け反った。ヤバイ、ヤバイと心の中で警告音が鳴る。先程とは、違う意味で、心臓が音をたてている。
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