魔法のチョコレート

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 聞かないどころじゃない。私の足は、意志に反して向きを変え、そのまますたすたと店の前に舞い戻ってしまったのだ。  言葉が出なかった。自分でも、顔色が変わるのがはっきりと分かった。  今のは、何。  操られた? まさか、本当に――。 「ね?」  青年はにっこりと笑った。 「これが、魔法のチョコレートでございます」
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