最終章 エピローグ

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荷物がまとまったのか、彼は大きめなカバンを1つ持って、家の玄関を出る。 窓から見ている私に向かって手を振ってくれたので、私も懸命に右手を振った。 もう一方の手で溢れる涙を拭いながら。 別に二度と会えなくなるわけではないが、それでも今までのように気楽に会うことはできなくなるのは間違いない。 言いようもない寂しさを堪えてどうにか無理やり笑顔を作ろうとしていると、「ピンポーン」と家のチャイムが鳴る音がした。
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