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プロローグ
……すう……すう……
僕は、耳を澄まして聴いていたーー遠くから。
君の、小さな可愛らしい寝息を。
僕は、ずっと君を此処から見つめているんだよ?
君が毎日笑ったり泣いたり怒ったり、慌てたりする様を。
でも、君が恋をして、そのぷっくりとした頬を染めるのは、見た事がないなあ。
いいんだけどね、それで。
だって、君のそんな顔を最初に見るのは……
この僕だって、決まっているからさ。
――ゆうみ……
ゆうみ。
僕は君の物。
君が、僕を呼ぶのを……
……待っているよ?
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