479人が本棚に入れています
本棚に追加
「うおっ!」
「あれ?陽向センパイ?」
突然現れた鹿島に驚いて、思わず立ち上がる。
ビックリしたぁ。
急に入ってくんじゃねーよ。
「用事あるから先に帰ったんじゃないんスか?それとも俺のこと待っててくれたとかー?」
「はぁ?んなわけあるか!忘れモン取りに来たんだよ!」
誰が素直に「はい、待ってました」なんて言うか!
「部室にっスかぁ?」
「うるせ!」
それらしい演技をする為に自分のロッカーを開けると、大して何も入っていない中をガサゴソとわざとらしく漁った。
そんな芝居をしつつ黙って着替える鹿島を見る。
鹿島って、あんないい体してたっけ?
引き締まって程よく付いた筋肉。
部活で走り回ってばっかだから当たり前なんだけど、無駄な肉なんて付いてない。
これは、女のコがほっとくわけねーか。
「…そう言えば噂で聞いたんだけど、バレンタインに本命チョコ貰ったんだって?」
「ええっ!?どうしてそんなこと知ってるんスか!?」
黙々と着替えていた鹿島が、驚いたようにこちらを振り向くと、みるみる顔を赤くさせた。
最初のコメントを投稿しよう!