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「わぁ!キレイな夕焼けだなぁ…」
僕は、目の前に広がる夕焼け空があんまりにもキレイなんで、思わず見取れてしまった。
今日は、2月15日。
外は、まだまだ寒いけどこの時期の夕焼けのキレイさは夏の夕焼けともまた違うキレイさで結構、好きなんだ。
ここは、ウチの近くに有る小さな公園。
僕は今、その公園の隅っこの木の下のベンチに腰かけて夕焼け空を見上げていた。
この公園も夏の間は遅い時間までたくさんの子が遊んでいるけど、今の寒い時期はみんな早くに帰っちゃう。
でも、僕だけは寒い日でも一人でこの公園で空を見ているってワケ。
僕だって早く帰ってもいいんだけど…
今、ウチに帰ったって、だぁーれもいやしない。
父さんは、お仕事で夜にならなきゃ帰って来ないし、母さんは、ずっと前に交通事故で死んじゃった。
でも、それとは別に…
僕は、こうやって一人で公園にいるのが結構、好きなんだ。
「今…僕の友達は、この公園のベンチくらいなものだなぁ…」
僕は、この公園のベンチに『木下ベンチ君』って名前を付けた。
木の下に置いてあるベンチだから『木下ベンチ君』(笑)
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