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おもしろがった高橋の目がふと叶多を向く。 おそらくぽかんとしている顔を慌てて引き締めた。 高橋は吹くように笑う。 「叶多ちゃんていいキャラしてるよ。戒のカノジョを想像しろって云われて、まず叶多ちゃんは思い浮かばないな」 高橋が叶多のことをどう捉えているのか、叶多はひしゃげた。 見上げた戒斗までおもしろがっている。 「それってひどい気がします」 「いや、いつも不思議だと思ってる。思い浮かばないのに、ふたりセットにするとしっくりくるんだよ。それに、叶多ちゃんの実力は僕も認めてる」 「実力?」 「“fill”」 高橋は一度きり世に出たモデル名を挙げた。 「君たちの熱愛、もしくは結婚報道は僕に任せてくれ」
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