花見前線

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 数分歩いていると、一つ空いているスペースがあった。だが、前に2人の男がそこに向かって歩いている。「もうダメだ」っと愚痴をこぼす新兵たちを置いて私は走り出した。ここは最前線、ここを取らなくては我が軍の敗北だ。 「取らせはせん!取らせはせんぞ!」  私は余裕綽々と歩いている二人を抜き去り、桜の木にスライディングをする。そしてつかさず大きなブルーシートを張り、我が物顔で座り込む。それを見た二人は唖然としたまま立ち去った。
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