6人が本棚に入れています
本棚に追加
後悔
あれから20年が経つ…
結局、家の事情もあり、プロになるのは諦めた。
果たして、あのままプロを目指していたらどうなっていたか…
『今からでも間に合うよ。ちょっと練習すりゃ、すぐ感覚は戻るだろうし。』
今でも続けている仲間はそう言ってくれるが…
『止せよ。もう無理だよ。手遅れさ。』
久しぶりに一緒に玉を撞いた仲間にそう答える。
昔のように若くない。
抱えるものも増えた。
それでも時々夢を見る。
あの最も輝いていた時代に帰れたらと…
もう一度、人生をやり直せたらと…
そんな事は無理だと解っているのに、不完全燃焼で終わってしまった青春時代の続きが見たいと…
若かりし頃の情熱とエネルギーが、未だに心の奥底で燻り続けている。
未だに手放せないマイキューと共に、老兵の情念が…
‐完‐
最初のコメントを投稿しよう!