スタートダッシュ

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 【関口さん】とは、前述したプロのマンスリーでベスト8まで勝ち上がって来た、群馬から参戦して来た人だ。  しかし、場所はこちらのホームグラウンド。  会場の空気も、各テーブルの状態も知り尽くしている。  こっちもそろそろプロテストを考えるレベル…  負けてたまるか…そう思って試合に挑んだ。  試合は9ボールの5セット先取りマッチ。  B級やC級と言った、レベルの低い人間にはハンディを振るが、関口さんは当然俺と同じA級…ノーハンディだ。  試合は俺のブレイクショットで始まった。  2番インの後、いきなり※マスワリを決める。 (※相手に撞く番を与えず、1人で9番まで撞き切る事。)  2セット目は取られたものの、3セット目に※裏マス。4セット目に再びマスワリを決める。 (※相手のブレイクノーインの後、そのまま9番まで取りきる事。)  この時点で、薄々感じていたものが確信に変わる。 (絶好調だな。これならいける!)  結局、関口さんにほとんど見せ場を与えず、試合結果は5‐1。  1回戦でいきなり優勝候補を撃破する。  俺はそのまま加速する。  2回戦の福島から参加のB級を、5‐0のストレートで撃破。
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