5 微かな前触れ(続き)

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「えっ? あぁ、まぁ、そうですね。なんか女の子って、パワフルですよね」 「ああ。正直、俺の想像を遥かに超えてたな、ヤツら」 そして彼は、ひどく深い溜息をひとつついて、しみじみとした様子で続ける。 「さすがにさ、妹ひとりだけの時は、 あそこまでマセても、ハッチャケてもないんだけどな。 でもなんかさぁ、女って、あんな小さい内から女なんだなぁって、 ちょっと言葉になんねぇな、俺」 しかし、同じ女の私としては苦笑を返すしかない。 「まぁ、女は口から生まれるとも言いますから。 でも、年が離れてるって言われてましたけど、 こんなに、妹さんが小さいとは思いませんでした」 「ん? あぁ、アイツとは異母きょうだいなんだ」 えっ……。 瞬時に固まると同時に、「しまった」と心の声が呟いた。
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