第一章 はじめまして

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校門の近くまでたどり着く。 さっきからチラチラとこちらを見る目。気持ち良くはないな。 「よっ!おはよう。」 背の高い男が後ろから抱きついて来る。 「おはよう。明臣」 重いので離して貰う。 キャラが違うって?それは前に言った通り腐男子とバレたくないから。 だって中学でバレたときの女子の目、マジでこわかったもん? ……男子が『もんっ』て言っても気持ち悪いだけだな。 「どうした?雄輔?」 おっとボケっとしてたみたい。 因みに、明臣こと、一條明臣は高校からの親友。 こいつはスポーツできるし、勉強もできる、顔は俳優並みのイケメン=モテる。 けど、高校のときは本命がいるって断ってたな? 良いよなそんな断り文句があるなんて。そのクオリティを俺にもわけてくれ? 「本当に大丈夫か?」 「あぁ、少し寝不足なだけ。」 やばっ、また自分の世界にはいってた。 「そうか? ……また、あの本のせいで?」 親友にはバレてます。他のやつにはバレてないけど。 「うん、まぁ。」 「ハァ」 ため息つかれたよ!? 「じゃあ少し寝てろ。ノートはとっといてやるから。」 「本当?ありがとう。」 微笑むと周りから悲鳴があがる。うるさい。 あれ?明臣も顔が真っ赤になってる。 「どうした?熱でもあるの?」 「い、いや。す、少し今日は暑いな。」 服をパタパタしている。 「そうか? 肌寒いと思うけど?」 「いいから、早く行くぞ?」 ちょっと、歩くの速い!!! 「なっ、待てよ!!!」 その一部始終を、あいつが見てるとも知らずに……。
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