最初の1カ月

4/15
前へ
/18ページ
次へ
「お疲れ様です、提督」 「扶桑もありがとう。 君にも手伝わせてしまって、申し訳ない」 「これも秘書官の勤めですから、気にしないでください」 「そう言ってもらえるとありがたい。 もしよければ、妹の山城も一緒に夕食を食べに行かないか?」 「そんな、お昼も一緒に頂いたのに……」 「嫌か?」 「いえ……ご一緒させていただきます」 『お姉さま…… 私を忘れていませんか……』 「う、うわぁ!! いつからそこにいたんだ!」 気がつかなかったが、山城が執務室の隅に体育座りをしていた。 「山城!? いつからそこに居たの!?」 「21時からです……」 驚いた。 まさか2時間もそこに体育座りして待っていたのか!? 艦娘、恐るべし…… 「山城、これから食事にでも行くか?」 「間宮アイスと姉様があるなら……」 「あぁ、アイスもやるよ」 「それなら行きます!!」 今まで世界で一番不幸そうな顔から一転して希望に満ち溢れた顔になっていた。 現金な奴め。 「提督、そんなに無理しなくても」 「無理なんてしてないさ。 君たちと食事をしたいんだよ」 そして、扶桑姉妹と一緒に間宮庵に向かった。 明日からは節制しようかな…
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加