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――二日目――
朝、執務室に向かうと神通と夕立が居た。
いったい何をしているんだ?
「あ、司令官さんがきたっぽい!」
「提督、おはようございます。」
「おはよう二人とも。 こんなところで何をしているんだ?」
「私たちここに来てから出撃してないっぽい! 早く出撃させてほしいっぽーい!」
「私は止めたんですけど……」
なるほど、提督は居ない間は出撃してなかったのか。
「ふむ……わかった。 出撃しよう」
「やったー!」
「提督、いいのですか?」
「俺も出撃しているところを見たことがないしな。 あいつらにはもう一発喰らわせてやりたいんだ。」
「提督は深海棲艦と戦ったことがあるのですか?」
「あぁ、南三陸で訓練していたときに現れたからライフルで撃ってやった。」
「当たったの!? それってすごいっぽーい!」
「確かに当たったんだけど、右目を潰すくらいしかできなかった……」
「提督って結構えぐいことするんですね……」
「昔読んだ本に『深海棲艦の眼球は人間のものと同じ固さ』って書いてあったからな。」
「わ、私たちの目を狙わないでほしいっぽい……」
「そ、そんな人を目玉を狙う殺人鬼みたいに言うなよ。」
「でも、銃を持った提督に目は向けたくないですわ……」
「だから撃たないって言ってるだろー」
こんな昔の話していると、扶桑が執務室に現れた。
「あら、提督。 他の艦娘たちとも仲良くなられたのですね」
「あ! 扶桑さん! 聞いてほしいっぽい!」
夕立は先ほどの話を一通り話した。
「へー、提督は深海棲艦と戦ったことがあるのですね。」
「あぁ、だからあいつらの強さは知っているつもりだ。」
「そんな経験があったから提督になられたのかもしれませんね。 もしよかったら、午後に訓練場に向かいませんか? 提督の腕を見せていただきたいです。」
「訓練場か、見たことないから行ってみるか。 久しぶりに撃たないと腕が鈍るしな。」
「では、さっさと執務を終わられてしまいましょ?」
「はぁ……」
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