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机の上は時野が使ったティッシュが崩れんばかりに積み上がっている。
「お酒……」
「酒?」
「何かお酒的なものはありませんか? 呑まないと……呑まないとやってられません」
まったく、なんて図々しいヤツなんだ。突然やってきて酒を要求するとは。
仕方がないので俺は酒を探した。確かビールは切らしているはずだ。冷蔵庫に酒は無い。戸棚にウイスキーが残っていた気がしたのだが、残念ながらもう既に呑んでしまったらしかった。
「すまん。ちょうど切らしてるみたいだ」
「梅島さん役に立たないですね。グスン。本当に無いんですか? ちゃんと探しましたか?」
なんで俺が鼻水垂らした部下に文句を言われにゃならんのだ。
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