自殺します。

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AM11:30 立鳥跡を濁さず。 年末大掃除すらまともにしない私が隅々まで掃除をした部屋に戻って来てしまった。 潮風に揉まれた体を洗うべくシャワーを浴び、2番目に気に入っていた下着と服に着替えた。 今度はパンツスタイルよ。 どうやら今日は晴天であるけれど、風が強いらしい。 買ったおにぎりを口に入れながら、やはり自殺するなら首吊りか、と頭を働かせる。 目の前の純白ウェディングドレスが感情を昂らせてくる。 首吊りをするなら高い場所、しかも自分の体重を支えられる物がなきゃダメだ。 幸い、私は身長はあるけれど体重は軽い。 太らない体質なだけなのだが、そのせいで友人や後輩たちは恨めしいと目を細めてきた。 だから、食べなきゃ痩せるわよ、と思った事を素直に口にしたが、それが反感をかったらしい。 すました生け簀かない女だと嫌われる要素になったようだ。 バカめ。 太れるなら太りたいヤツだっているのよ。 骨を抱くより肉付きのいい女抱く方がいいに決まってるじゃない。 ……スタイルの良さは否定しないけど。 さて、どこで吊ろう? 山か? 木登りなんかした事ない。 脚立持って山登り……重い。 椅子? 丁度いい具合に石ころがある訳ないだろうし……それを運ぶ? 重いって。 腕力ないのよ。 でも首吊りって、確か穴という穴から垂れ流しだって聞いたわ。 涙流して、鼻水垂らして涎垂らして、おしっこ漏らして……後ろからも出して臭いって……。 干からびてても臭うし、野生動物のエサになって食い散らかされる。 部屋でしろ? 後の入居者や大家に迷惑でしょうが。 それに、異臭騒ぎ起こして曝されるなんて嫌よ。
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