依存

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最近変えたばかりの真新しい携帯がガラスのテーブルの上で振動しうるさく音を立てた。 「しー、携帯鳴ってる」 パソコンから目を逸らさないまま、猛は携帯の持ち主に着信を教えてやる。 「んー」 人様の家の冷蔵庫を勝手に漁っていた雫はミネラルウォーターを片手に、特に急ぐ様子もなく携帯を手に取った。 ディスプレイに表示されている番号に眉を寄せる。 「誰だろ…」 そんなつぶやきに猛はようやく顔をあげると、雫に向かって手を伸ばす。 「貸して」
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