40人が本棚に入れています
本棚に追加
雫は言われるままに猛に携帯を渡すとベッドに腰掛け様子を伺う。
しつこく鳴り続ける携帯。
猛は自分の携帯を取り出すと手馴れた手つきで登録番号を検索した。
「これ、兄貴の番号だ…」
そういうと持ち主の断りもなく、猛は受話ボタンを押した。
「兄貴？」
電話に出ると相手は別段驚いた様子もなく、用件だけ伝えるとさっさと切ってしまった。
「良ちゃんだったの？何だって？」
「お前連れて千草さんのマンションまで来いって。鍵持ってるか？」
最初のコメントを投稿しよう！