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激動の58年が終わり1559年になると昨年の忙しさが嘘のように自分の時間を持てるようになりました。
農業のほうは忠次さんが色々を動いてくれているので、今は少し任せています。さすが、徳川四天王の頭脳の酒井忠次です。俺が作り上げたプランを少し時間はかかりますが、理解してくれます。
理解して運用してくれる人がいると本当に助かります。
そして今俺は一人で井伊谷に遊びに来ています。
それというのも井伊直盛殿に娘のおとわちゃんを俺の嫁にどうかと打診があったからです。
嫁にと進めてくれる今川の家臣方は多いのですが、どうも気が乗らずいろんな言い方で断っているのですが、今回は正直、迷っています。
「刹那殿、再度お願い申す。おとわを刹那殿の嫁にしてはもらえないだろうか。」
直盛はそう言って頭を下げた。
「直盛殿、おやめください。頭をあげてください。」
「是非ともおとわを嫁に。」
「ですが、おとわ殿の気持ちがありますゆえ、私は望まむ子を嫁にはできませぬ。」
「おとわも刹那殿の嫁になりたいと思っておるはずじゃ。」
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