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「責任取れって言われたら逆にラッキーだったし?」
「高額な金銭の要求だったらどーすんだよ」
「お前何様だよ」
突然、自由は葉山の服を掴んでギュウギュウと駄々っ子のように揺らした。
「葉山ぁっ、五分待ってぇ! 俺したくなっちゃった!」
「便所?」
「バカッ!!」
自信なさげに瞳を潤ませ、自由は葉山を伺う。
「……アンタ……は、いや……?」
「──録画しようかな」と、葉山はニタリといやらしい笑みを浮かべた。
「バカッ!!」
幸せなことばかりじゃない──
幸せじゃないから出会った──
葉山は妹さんのことがあったから俺に声を掛けた──
俺は上手くいかなかったから葉山に出会えた──
それからもたくさん泣きそうになって、たくさんしんどくて──
だけど、葉山はそばにいてくれた──。
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