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給料日前、ギリギリの生活を送っていた俺はある一軒の蕎麦屋の前に立っている。
ポケットには僅か三百円の小銭のみ。
三百円を握りしめ、目の前ののれんをくぐり引き戸を開けた。
空いている席に適当に座るとおばちゃんがコップ一杯のお水をテーブルの上に置いてくれた。
俺はそのおばちゃんに一番安い二百八十円のわかめ蕎麦をオーダーした。
ほんの五分程で温かいわかめ蕎麦が来た。
腹が減っていたからあっという間に平らげた。
「ごちそうさん」
俺は金を払い、蕎麦屋を後にした。
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