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充分に興奮した姿がそこに顕れた。手とか口とかを使う必要は全然なさそうだ。むしろそんなことしたらあっという間に終わりそう。
「そっか、あれ」
急に理性が戻り、我に返って呟きながら立ち上がる。一応買ってはあったけど。さすがにベッドの近くに常備するほど大胆な真似はできなかったから。置いてあった自分のバッグに近寄りその箱を取り出す。生まれて初めて開けるパッケージ。
こんなの自分で買う羽目になるなんてなぁ。ほんの少し以前まで思いもしなかったよ…。
微妙な感慨の中、ひとつ手に取ってベッドへ戻る。手の水分をその辺の布でよく拭き取り呼吸を整えてぴり、と端を破る。簡単に開いた。…なんだ。
やっぱりあの時はがちがちだったんだな。そう考えると今は思ったより落ち着けてるんだ。
そう安堵して少し肩の力が抜けた。中身を持って彼のそれに近づく。優しくそっと包むように触れると、高梨くんは目を閉じて小さく声を漏らした。
「…あ…っ」
すごく可愛い。あんまり苛めちゃ可哀想だな。わたしは柔らかい声で囁いた。
「着けてあげるね」
確かに一回経験してて助かった。落ち着いて作業をこなせる。それに。
彼のそれに触れながらうっとりと考える。これが好きな人の。…そう思うと。
なんか、ぞくぞくしちゃう。他の男のなんかと全然違って見えるんだ。確かに口に入れてもきっと全然平気。むしろ思いきり可愛がってあげたい。…なんて。
わたしもちょっと変態なのかも…。
そんな思考を押し隠し何食わぬ顔で手作業を終わらせた。
「これで大丈夫。わたしの中で出していいよ。安心して気持ちよくなってね」
励ますように伝えると、彼は我慢できない、とばかりに身体を震わせ、わたしに襲いかかってきた。…まあ、そりゃそうか。
いろいろ初めてなのに刺激強すぎかも。遮二無二唇に吸いつかれ、腰を無茶苦茶に擦りつけてくる。発情したわんこみたい。わたしは彼の下で脚を大きく拡げて彼の腰を抑えるように支えて導いた。
「ここ、だよ。…わかる?」
「あぁ…、うん」
高梨くんは自分を落ち着かせるように大きく息をついた。それからわたしの顔に向き直り、真剣な声で
「ごめん」
と呟くと、硬く張りつめたそれをいきなりわたしの入り口に突き立てた。
「…!」
頭の中がざあっと白くなり、何とか悲鳴が喉から漏れないようかろうじて堪えた。彼の腕にしがみつく手がぎゅっと縮む。いけない、落ち着かなきゃ。
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